「
“ビッグイシュー”を買ってあげて下さい

   

 

 皆さん、「ビッグイシュー(BIG ISSUE)」を知っていますか。これをご存知の人は相当好奇心を持って街をうろうろ歩いていますね。これは雑誌の名前です。しかし、書店では売っていません。買うためには、街角に立つ販売員から直接お金を払って手にするしかありません。
 

 そろそろ、種明かしをしましょう。これはホームレスの人の自立支援のためのプロジェクトとして行われている事業の一環として、ホームレスの人が販売員として街頭で売っている雑誌の名前です。現在は1冊300円で売っていますが、そのうち160円が販売員の取り分ということです。
 
 大体東京都内ならば、山手線内JR駅や主な私鉄沿線の主要駅の構内や周辺で売ってます。ターミナル駅ならば間違いなく近くに販売員がいます。私は見かけたら必ず買うようにしていますが、その際、「頑張って」などと声を掛けるようにしています。


 私のような「奇特な」人間が最低10人いるとして、毎日10冊売れれば1600円が懐に入ります。これだけ収入があれば、贅沢はしない限り、そこそこ最低限の暮らしはできるはずです。大体一日35ないし40冊を販売目標としているようで、これだけ売ればホームレスから抜け出すことも可能でしょう。
 
 新聞か雑誌で読んだのですが、なかには売るための工夫をして、大量に売りさばく販売員もいるそうで、早々にホームレスから卒業していった「豪の者」もいるとのことです。

 
さて、「ビッグイシュー」に話を戻して、この雑誌のタイトルは「THE BIG ISSUE JAPAN
  ビッグイシュー日本版」、サブタイトル「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」となっていて、目的は明確に示されています。また、この活動がワールドワイドに行われていて、日本はその一環であることがわかります。その本部はイギリスのロンドンです。日本の活動拠点は大阪で、有限会社ビッグイシュー日本という会社が発行元になっています。
 
 雑誌の歴史は、現在130号までバックナンバーがあり、毎月2冊のペースで発行されているので、すでに5年以上さかのぼることができます。

 この雑誌の内容は、結構海外発のネタも多くて「バタくさい」印象もありますが、手元にある号(124号、81日発行)には、終戦記念日が近いという時節柄か「戦争を終わらせる−戦争遺跡を市民文化財にする−」という特集が組まれ、松代大本営跡の巨大な地下壕などの取材記事が出ていて興味を引いていました。(私個人の趣味ですが)
 
 自立支援プロジェクトは当然雑誌の売り上げだけでなく寄付やスポンサーの存在で成り立っていますが、財政基盤が確立しているようには見えません(偏見かもしれませんが)。その意味で、「皆さんビッグイシューを買ってあげて下さい」とお願いをしたい気持ちになります。それと、周囲の人に聞いても、あまりこの雑誌の存在やその目的まで知っている人が限られている気がしています。

   

 私がその存在を知ったのも、偶然街角で見かけたというきっかけで、組織的な広告宣伝をやれるだけの資金力がないものと思われます。そのため、「口コミ」により知名度を上げる以外によい方法がないのかもしれません。この記事も、「応援してあげたい」というささやかな気持ちで書いていますので、皆さん、是非“ビッグイシュー”を買ってあげて欲しいと思います。

                       倉石 英一  kuraishi@kkcom.com   

 
 
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